シエンタ10系のドライブレコーダーは使い勝手が良い。10.5インチの画面で簡単に再生や操作ができるし、何よりカメラがきれいに収められているデザインになっていて、無駄に存在感を出しておらず助手席の人の視界を邪魔しないようになっている。しかし、一つ超重大な欠陥がある。それは次の点だ。
録画した動画ファイルは内臓メモリに記録され、必要時にはUSBメモリに転送しPC等で再生できるとなっている。そこでふと思ったのが事故によって電源系統の遮断、または手足が動かないといった負傷が生じた場合、USBメモリに転送できないのでは?そうなってくると事故に至る貴重な証拠映像が取り出せなくなりドライブレコーダーの役割を一切果たせなくなってしまう。何のためのドライブレコーダーだ?もちろん現在乗っているC-HRに付けているドラレコはパイオニアVREC-DH300DというものでSDカードを取り外せばいいだけになっている。たぶんそれが一般的なもの。これって社会問題化してもおかしくないレベルではないのか?
ということで、この心配点をトヨタにメールで尋ねてみたら次のような回答を得た。
お問合せのシエンタHEVの工場装着ドライブレコーダー(前後方)は、SDカード等ではなく、車載機メモリ内にデータが保存されます。そのため、撮影した映像は、申し訳ございませんが、USBメモリーまたはスマートフォンに転送する以外、取り出す方法はございません。今回お問合せいただいた件は、お客様からの貴重なお声として、社内関係部署に申伝えます。
トヨタからの回答メール
やはり、どうにもならないみたいだ。「申し訳ございませんが…」で済まされること?こんなことで良いのか?そんな重大な事故のときにこそドライブレコーダーの装着意義があるのでは?事故に至らないよう最先端の安全装備は大事だが、それでも事故は起きるもの。そんなときのためにドライブレコーダーは今や必須アイテムとなっていて、法律順守で安全運転を心がけるドライバーにとって万が一のためのものとして安心感を与えてくれている。それをトヨタは見事に裏切ってくれた。トヨタともあろう企業が…だ。早急に改善してほしいと強く願う。