この旅はひろこの「ビジネスクラスに乗りたい!」という一言から始まった。
「そんなん、もったいない!」とひろしは言葉を返した。ビジネスクラスに乗るくらいなら、その分現地で贅沢できるというのがひろしの意見である。とりあえずこの話は一旦終わって数日が過ぎた。ある日、ひろこは旅行会社から『NOE SKYTOUR 11万円でビジネスクラス』というパンフレットを持ち帰る。目を通してみると、これならなんとか許容範囲かと心が揺らぎ、思案した結果、最終的にはひろこのビジネスクラス願望に妥協することとなった。
以下のすべてが含まれる基本代金(2人分)
| 220000円 |
国内空港使用料(2人分) | 6080円 |
現地空港税(2人分) | 8840円 |
合計(2人分) | 234920円 |
空港でのチェックインはビジネスクラス専用のカウンターがあり、行列で並んでいるエコノミー客を横目に一切並ぶことなく手続きを済ませられる。嬉しそうなひろこ。
保安検査場に入るときも〔Fast Lane〕という別入口があり一切並ぶことなく入場できる。あちらの大行列のエコノミー客とは大違い。なぜか検査も優しい。
ウイングシャトルに乗り中間駅まで行く。
Gate13付近にあるキャセイ パシフィック航空の『ラウンジ パシフィック』。先ほどチェックイン時にもらった「LOUNGE INVITATION(招待状)」を渡して入場。もちろんビジネスクラスだから利用できる。
落ち着いた良い雰囲気。ここで出発時刻までのんびり過ごす。
牛乳、ジュース、各種リキュール類、生ビールも飲み放題。マグカップサイズのチキンラーメンはお手軽で良い。お味噌汁はびっくりするほど具がたっぷり。サンドウィッチやご飯類も食べ放題。お菓子類も豊富にそろっている。
CX567(JL7051)便[09:20関空Gate2→12:20香港]機材B777-200。実際は出発が10分早くなり09:10出発となった。
[優先搭乗案内中]ということでエコノミー客より先にゲートを通過できる。
ビジネスクラスはこれが全貌で計42席。座席配列は2+3+2。
身長155cmのひろこだとフットレストを出してもこの余裕。ここから座面が前方へとスライドしながらのリクライニングとなるのだが、それを最傾斜させても足先が前席にぶつかることはなかった。ただしフルフラットにはならない。また背面はというと固定壁となっているので、もし前席がリクライニングしても、こちらは1mmたりとも狭くはならない。すべて電動式。
エコノミー客があたふたと搭乗している最中、おしぼりとウェルカムドリンクが配られる。まだ離陸はしていない。これをすべて飲み干してグラスが回収されて、ようやく出発のアナウンスが流れる。
離陸してしばらくすると、CAから朝食メニューが配られる。英語と中国語のみ。
【写真上】ひろしが選んだ【Chinese dim sum(中華点心)】セット。えびシューマイや鶏中華ちまきってとこか。本格中華の味でかなり旨い!
【写真下】ひろこが選んだ【Baked sea bass saikyouyaki】セット。つまり西京焼定食。なかなか美味しいではないか!
【Bread Basket】。パンとジャムはCAが座席まで配りに来てくれて個数も種類も自分で選ぶ。パンも美味しい!カプチーノなんかも頼める。
最後はシリアル的なもの。数種類から選ぶことができる。
ひじ掛けに収納されたリモコンは手元まで延ばすことができる。ヘッドホンも音質の良い機器。ひじ掛けの内側には電動シートのスイッチ類。さらにその下にはポケットがあり何かと便利。
液晶画面で楽しめる映画などは日本語にも対応。画面の右横にはUSB電源。そしてその横にはスマホ入れ。《Xperia Z3 Compact SO-02G 4.6インチ》 がちょうど納まるサイズ。今の時代では若干小さいかも。
定刻通り12:20到着。香港空港はとにかく広いので2分毎にやってくるシャトル電車を利用する。入国検査場を意味する[入境檢查]の表示を追っていく。入国カードは3枚綴りとなっていて、入国検査では1枚目だけ剥ぎ取られ、残りはマカオに向けて出国するときに必要なので捨ててしまわないように大事に持っておく。
受託手荷物もないのだがわりと時間がかかり、12:50にようやく到着出口から出れた。