2017年05月10日の納車日から約3か月経過するが、いまだに運転席シートポジション(ドライビングポジション)がしっくりこない。結局のところ、せめてもう3cm座面が低ければいいのに…と思えてならない。
背もたれは4段目が設計上ニュートラル
トヨタのホームページを見ると、C-HRの背もたれのリクライニング量について『ニュートラル位置から4段前方』まで起こすことができるとある。つまり最も起こした状態でカチッとレバーが収まる角度を[0]とし、そこから[4]段目がニュートラル角度ということである。その位置に背もたれを設定することで、運転手がよほど特殊な体形をしていない限りこのシートの基本設計に沿うことになり、最もこのシートの良さを体感できるわけである…と考察する。ということで、4段目に背もたれをセットしてみる。もちろんお尻は奥深くシートに押し付ける模範的な位置に。さて、どうかというと、かなり窮屈な感じはするものの、やはり何時間運転しても腰が痛くならない。しかもハンドルの角度や上半身に対してのひざの折れ角も自然な感じ。ハンドルの位置はメーターをきちんと見るために最も上部にしており最も手前に引出している。これはこれで変な感じだが、まぁ良しとしよう。ただ、お尻に上半身の重みが集中してしまい、その結果お尻が痛くなってくるのだが、腰が痛くなってくることを思えば何ら問題とはならない。試しに5段目や6段目にして運転してみると、1時間もしないうちに腰が痛くなってくる。
ダッシュボードがはるか下に…
とりあえず背もたれは4段目で解決した(最終的には下記にあるとおり7段目)。さて、運転席の座面の高さ調整について。ひろしの身長は170cm。コックピットに埋もれるような視界が好きなので、シートリフターは当然最下部までキコキコと下げている。それでもいつも思うことは「高いなぁ。なんでこんなに高くしたんだろ。開発段階で座面をもう3cm低くしてほしかった」とガッカリする。いや、イライラする。これは地上からの座面までの高さではなく、フロアから座面までの高さが高いということを嘆いているのである。まるで軽トラを運転しているかのよう。平均的な身長170cmのひろしでさえ視点の高さがフロントウィンドウ縦幅の中心より3cmほど上部になってしまいルームミラーが左眼球の間近に迫るのに加えて、ダッシュボードがはるか下のほうに見える。このことによりC-HRの車格が小柄に感じ、ゆったり感が損なわれてしまっているのである。とても車幅1795mmもある車とは感じず、どうかしたら小さなトロッコの先頭車両の最前列に座っている気分と言っても過言ではない。少しの横揺れもヒョコヒョコした感覚で、まったく落ち着きがない。足回りの素晴らしさは伝わってくるのだが…。おそらく標準の高さで固定されている助手席なんかは、ひろしが座ってみると展望台の椅子にでも座っているかのようである。いったいトヨタは乗員の身長の基準を何cmに定めて設計しているのだろうか。
お客様相談センターにて確認してみると、次のような回答を得た。
トヨタ車のドライビングポジションにつきましては、「身長約175cm(座高約99cm)」を基準としており、車種により多少異なりますが、おおよそ「145cmから190cm」で、評価しております。
「うそやろ…ホンマかいな…」と思わず独り言が口を走った。もし身長190cmできちんとした教科書どおりの模範的なドライビングポジションをとるなら、確実に天井に頭が当たるのではないだろうか。天井に当たる身長が上限と考えているのか?というのは冗談だが、ひろしの170cmという身長なら基準より低いことになる。また、ハンドルの位置も最上部にしたところでメーターが見えないのではないだろうか。トヨタのサイトのC-HR開発ページのシート担当開発者の言葉によると「座面を通常より3cm高くしたぜ!」と誇らしげに語っている。開発陣って視点が高いのが好みなのか?それとも開発陣は「どうせ一般人は教科書通りの模範的な運転姿勢なんてしないだろ。寝そべるに決まってる。それを前提にして作ろうぜ」とやさぐれていたのだろうか。んん~ホントにやめてほしかった!ただでさえトヨタ車は全般的に3cm高いなと思っているのに…。低いのなら座布団を敷くとかで対策ができるが、高いのはどうしようもない。おまけに、座面が高いことによりリラックスし背中を丸くすると前かがみの姿勢になってしまう。そのことでついハンドルの上部に手を置いてしまったり上目遣いになったり。変な運転姿勢…落ち着かない…イライラ…はぁ~(ため息)。もしかしてこれがSUV特有の運転姿勢なのか。幅広でスタイリッシュな外観からは想像もできないほど、軽トラ的チープな運転感覚なのである。ボディ剛性や足回りの良さは走行するたびに感動しているほど素晴らしいだけに非常に残念である。
最終的に…
で、とにかくいろいろやってみた。5段目も6段目も7段目も試して、ランバーサポートも膨らましてみたり。そうした試行錯誤の末にようやく決まったポジションは…
- もちろん座面の高さは一番低い位置で設定する
- 背もたれはニュートラルより三段倒した[7]段目にする
- お尻の位置は模範とされる奥深くではなく少し中央寄りにおく
- ランバーサポートは少し膨らます
上記のように設定することで10時間とかの長時間で運転しても腰が痛くならなかった。つまりお尻の位置を奥深くという教科書は完全無視した上で、さらにランバーサポートを上手く使ってやれば良かったのである。そうすると、目線の高さもまぁまぁ納得のいくポジションに落ち着く。相当寝そべった姿勢で、首だけが不自然に起き上がっているが、そのうち、背中が猫背気味に丸くなってきて、2~3日も乗っていれば丸くなった背中にシート形状が低反発クッションのように馴染んでくる。なるほど、クラウンにみたいな高級セダン的にシートを合わせてやれば良かったのだ。それと最初のうちは遠くに感じて違和感しかなかったフロントガラスやメーター類の距離にも慣れてきた。C-HRはSUVだという固定観念にとらわれ過ぎてたわ。それでもやっぱり座面をもう3cm低く設計してくれれば良かったのにと思う。もしくはダッシュボード上面をもう少し高くしてくれれば良かったのに。今まで十数台乗り継いできたがシートでこんなに苦労する車はなかったのだが…。